ハワイ・カイ・リタイアメント・コミュニティ
このページでは、「リタイアメント・コミュニティ」という言葉を使います。
「リゾートホテルの一室を賃貸して、高齢期のうちの好きな期間を楽しく過ごす」とでも言えば、少しはイメージしていただけるでしょうか。
2006年12月中旬、日本の暖かな春のようなお天気の中、筆者が取材した最初の印象は、まさにリゾート・ホテルでした。
このページでは、ハワイの高級「リタイアメント・コミュニティ」について、いったい中はどうなっているのか、ふだんの生活はどんな様子か、食事は、アクティビティは、おでかけは、医療は、契約形態や方法・費用は...等、さまざまな視点でご紹介していきたいと思います。
さらに「やはり、この目で見ておきたい」という方のために、見学ツアーや、体験ステイのご紹介もあります。
もちろん、ほとんどの写真はクリックすると拡大表示します。また、この施設の航空写真はここをクリックしてください。
ご紹介する施設の正式名称は「Hawaii Kai: Honolulu Senior Retirement Community」です。
居住されている方の様子はプライバシー保護のため公開しておりません。
このページのすべての画像と文章は、ハワイ・カイ・リタイアメント・コミュニティより、ウェブ公開に関しての許可を得ています。
All pictures and sentence in this webpage were permitted by "Hawaii Kai Retirement Community".
ハワイの風を取り込む施設と、2000 年完成の新施設
この「ハワイ・カイ・リタイアメント・コミュニティ」は、その広い敷地の中に大きく2つの施設が建っており、それぞれ2階建ての複数の棟から成り立っています。敷地は、ハワイ・カイの海に向かって段丘状になっており、その下側の施設、つまり道路からまっすぐ入っていくと最初に目にするのが、1998 年に完成した施設です(左写真)。こちらは、ハワイの自然の風を存分に取り込む設計で、共用スペースはオープン・エアとなっており、とても開放的です。もちろん各個人の部屋(「アパートメント」と呼びます)は空調設備が整っています。また 2000 年に完成した、敷地の上段に建つ施設は、全館で空調設備を整えた設計になっています。このページでは、こちらの施設をご紹介していきます。
この二つの施設はどちらもホテルのような設計で、廊下の両側や片側に、各個人の部屋が並んでいる、という形をとっています。
どこへ行っても廊下の壁にはたくさんの絵画が掲げられており、歩くだけでも楽しめるようになっています。敷地内には、コテージ(一軒家のスタイル)になっている物件もあります。
明るい、さわやか、開放的
正直に言うと筆者は、施設を取材するにあたっていくつかの先入観がありました。高齢者が多くいる場所に漂う、いわゆる「加齢臭」、もしくは医療施設によくある、薬や消毒っぽいニオイがあるのではないかということです。
また、直線的でシステマチックな建築設計、清掃しやすいリノリウムや塩化ビニール張りの冷たく硬い床、介助器具類などの金属が放つ独特の雰囲気や音、表情に乏しい寝室着姿の老人たち...。
根こそぎ裏切られました。まず根本的に、ここに入居しているのは、普通に健康な人々です。器具が必要な人でも、せいぜい車いすや、杖などの歩行器具を使っている程度です。明るい笑顔で、いろんなアクティビティに参加したり、自分で主催したり、レストランで食事を楽しんだりしているのです。
エントランスホールの池(上写真)には、20匹ほどの鯉が泳いでいますが、水がきれいで、魚類特有の生臭さもまったくありません。
「気がつくと、高齢者が多いリゾートホテルだなぁ」 といった感じです。照度的にも雰囲気的にも明るいですし、みんなが集まる場所には笑い声が絶えません。
上記3枚の写真はレストラン・エリアで撮影したものです。食事は筆者が試食したときのもので、まだ食事をはじめたばかりの時に撮影しています。このあといろいろと食べてみましたが、やはり健康に配慮したメニューが中心です。しかし、ハンバーガーやソーセージ等もそろっており、自由にチョイスできます。実際、毎日ステーキを食べないとおさまらない、というおじいちゃんがいて、本人の意思を尊重した考え方のこの施設ではステーキもちゃんとサービスされているそうです。
まったく普通のレストランのように、瀬戸物の食器と金属製のナイフやフォークで提供されます。そしてこれらは、パステルカラーの医療服を着た職員が配膳するのではなく、ウェイターやウェイトレスがサーブしてくれるのです。
居住棟は大きく2種類に分かれています。
一般の居住者が住む棟は「Independent Living」と呼ばれ、歩行器具などを使う方が住む棟は「Assisted Living」と呼ばれます。Assisted Living では大きなエレベータが設備されていたり、レストランでは、料理をより細かくカットした状態で出してくれたりします。
ピアノ、運動器具、美容室、ゲーム、PC、プロジェクション・テレビ
共有エリアには、さまざまな設備が整っています。 Activity Room (左写真)には、料理も楽しめるよう、フル・キッチンやテーブルが備えられています。これらの施設を利用して、居住者自らがアクティビティを主催し、コミュニティの皆さんに楽しんでもらうこともできます。おもな共用施設・設備としては、次のようなものがあります。ピアノ演奏会などもできるエリア 、トレーニング機器・器具、ビューティ・ショップ&理容室(外部の専門業者による)、ビリヤード台、テーブルゲーム専用台、卓球台、チェステーブル、パソコン、プロジェクションモニタ(テレビ) 、ランドリー・ルーム、図書室、プール、ジャクージ、ほか。
左から、エントランスホールを見下ろすチェス・テーブル、パソコン&AV コーナー、プロジェクション・テレビ。
左から、テーブルゲーム専用台、ピアノ発表会もできるスペース。トレーニング機器、ほかに卓球台やビリヤードも。
左から、体操などに使う軽めのアレイ、アイロンもできるランドリーとワーキングテーブル。
体操や運動のクラスはもちろん、ゲーム・絵画・手芸等、毎日各種のアクティビティ(行事)が行われており、もちろん自由参加で、別途の費用はかかりません。
カラオケも以前はあったようですが、人気がなく、今のところ再開の予定はなさそうです。
この施設オリジナルのアクティビティで大好評なのが、「Hula Bucks」というクーポン・システム。アクティビティに参加すると、Hula Bucks という、いわば「コミュニティ内だけのお金」がもらえ、これを元手にオークションに参加できるというものです。なかには100万円を超えるような落札価格がついたオークションもあったとかで、かなり熱い盛り上がりを見せているようです。これらのアクティビティの主催者やインストラクターは、この施設のスタッフだけでなく、居住者自身がボランティアでやっていたり、外部の人も来ます。もちろん、日本的なアクティビティもあります。
各個人の部屋はどうなっている ――ワン・ルーム・タイプ
このハワイ・カイ・リタイアメント・コミュニティでは、おおきく二つの契約コースがある、と考えていただいていいでしょう。ひとつは普通に健康な方を対象とした「リタイアメント・コミュニティ」、歩行器具などを使用されている方などへのサポートがある「アシステッド・リビング」です。そして、これらの部屋代・毎日の食事・アクティビティ参加等、コミュニティの利用にかかわるすべてを含めた月額費用を支払うレンタル契約となっています。「アシステッド・リビング」の場合はこれに加えて、必要なサポートレベルに応じて追加の月額費用が必要です。
なお、契約時には月額費用とは別に1,500ドル(約14万円)を支払うことになっています。この1,500ドルは「敷金」ではないので、退去時に戻ってくるということはありませんが、そのかわり、たとえば部屋の壁に穴を開けて棚を作ったりしても OK というしくみです。施設を出るときは、リフォーム工事の費用にあてられます。
各部屋は「アパートメント」と呼ばれ、日本でいう賃貸契約のマンションと同じ感覚で過ごせます。ワンルームのステューディオ・タイプの部屋もありますし、1~3ベッドルーム、一軒家のコテージもあります。家具は自前で準備します。 各部屋のドアには、プレートがついており、ご夫婦で暮らしている部屋には二人の名前が掲げられていたり、クリスマス・リースやいろんな飾りをつけて楽しんでいる方をよく見ました(上写真は空室のもの)。
それではまず、日本でいうワン・ルーム、「ステューディオ・タイプ」の部屋から見てみましょう。ご夫婦でこのタイプを利用されている方も少なくありません。ドアを入るとほどよい大きさのキッチンがあります(下写真/左・中)。冷蔵庫は部屋についています。床は部屋部分が厚手のカーペットになっており、靴を脱いで過ごしてもまったく違和感がありません。
壁に埋め込まれた棚の横にはドアが二つ。左側はクローゼット。右側はバス・ルームです(上写真/右)。 クローゼットはごく普通ですが、奥行きがあるので、それほど狭さを感じません。 バスルームには、トイレ・洗面台、そしてシャワーがあります。バスタブ(浴槽)はありません。バスルームの天井にはヒートランプがあり、急に寒くならないようになっています。もちろんセキュリティを呼ぶためのスイッチもあります。
シャワーはシャワーカーテンを閉めて利用します。足を上げて跨ぐような動作は必要ありません。またシャワーブースの左右は腰掛けられるような形にしてあるので、ゆったりできそうです。
(下写真)
【簡易キッチンが基本】
リタイアメント・コミュニティの月額料金は「三食込み」であるため、ほとんどの部屋では、写真のような規模のキッチンとなっています。一部ですがフル・キッチンの部屋もあります。冷蔵庫はすべてのアパートメントに備え付けられています。もちろん電子レンジの持ち込みは OK ですし、カセットコンロも OK です。
【部屋からの外の様子(一例)】
左写真は、この部屋のラナイからの様子。道路は敷地内なのでふだんはめったに人や車が通らず、静かです。ハワイ・カイの岩山の湧き水で、小さな滝ができています。
なお、わずかですがラナイのないアパートメントもあります。上記でご紹介した部屋は、ステューディオ・タイプの部屋の一例です。面積や室内の配置がちがうものがあります。
各個人の部屋はどうなっている ――ワン・ベッドルーム・タイプ
左から、ワンベッドルームのリビングに入る際の見た目、クローゼット、リビングからベッドルームの見た目。

つぎに、1ベッドルームをご紹介します。この部屋は、広いリビングルーム、寝室、バスルーム、クローゼットの組み合わせになっています。部屋に入るとまず、広いリビングがあります (上左写真)。キッチンと冷蔵庫は、上左写真の左手に、ステューディオ・タイプの部屋と同じものが設置されています。入口の右手には、引き戸式の幅広のクローゼットがあります (上右写真)。
この部屋の例では、車いす等で過ごされる方にも使いやすいように設計されています。シャワーは腰掛けて使うことができ、洗面台も車いすのまま利用できるようになっています。
左から、左右のクローゼットの奥にバスルーム、車いす利用も可能な洗面台、手すりや椅子が着いたシャワー室。

その他の設備や生活
プールももちろんあります。 深さは4フィート(約1.2m)で、水温は約30℃(華氏85度)に保たれています。また、施設内にはいたるところにソファやいすが置いてあります。そしてみなさんに人気がある場所のひとつが、各棟を結ぶ通路。食後にここからハワイ・カイの海の方を眺めて、食休みがてら、仲間と語らうのだそうです。
(左)水温約30℃の屋外プール、(右)いたるところに置いてあるソファや椅子
(左)施設ごしに、ハワイ・カイの海を眺められる、(右)食後にここで「まったり」しながらハワイ・カイの海を眺める
契約内容や費用など
それでは、2007年1月現在の料金などについて一覧しておきましょう。
| 施設 | 「Hawaii Kai Retirement Community」 このハワイ・カイの施設で368軒のアパートメントがある。マウイ島のキヘイ地区にも100~110軒のアパートメントがあり、システムはほとんど同じだが、価格等で差がある。 リゾートホテル形式の高齢者施設を運営する経営母体の Holiday Retirement Corp. は 、約30年間の事業実績があり、米本土やカナダに約300の施設を持つ。現在はオーストラリアにも建設中。 |
| 予約 | 予約システムはないので、部屋を押さえておきたい場合は希望の部屋タイプを契約し、住んでいなくとも月額料金を支払うことになる。 |
| 契約時 | 契約時に月額の家賃と別に1500ドルが必要。 「敷金」とちがって返還はされないが、部屋の壁に穴を開けて棚を作る等を行ってもよい。退去時にはリフォーム工事費用として使われる。 |
| 月額料金 (部屋代以外の 各費用を含んで います。詳細は 次項を参照) |
場所・景色・便利さ等で家賃に差が出てくる。夫婦等でひとつのアパートメントに同居も可。二人目からは割安になる。
【インディペンデント・リビング(海側)】
【インディペンデント・リビング(山側)】
【アシステッド・リビング(海側・基本月額)】
【アシステッド・リビング(山側・基本月額)】
【アシステッド・リビング(追加サービス料金)】
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| 月額料金に 含まれる サービス |
【リタイアメント・コミュニティ】
【アシステッド・リビング】
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| 契約形態と 支払方法 |
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| 退去と途中解約 | 退去するときは28日以上前に申し出る。 また、たとえば1年契約をして3ヶ月で退去しても、違約金は発生しない。 |
| 入居資格 | 特になし。若い人は 50 代後半の人も居住している。最多居住者年齢は 80 代中盤だが、日本の 80 代よりかなり元気で快活。居住者の約 90% は介護の必要がない人々。ヘルパーを個人的に雇うことも OK。1998 年の創立以来、住んでいる人も。 もちろん日本国籍の方、ビザなし渡航の日本人が3ヶ月滞在することも可能。 |
| 同居人 | 夫婦や友人同士で同居が可能。二人目からの料金は割安になる。 |
| 家具・キッチン | 家具なし。冷蔵庫とキッチンは完備。電子レンジやカセットコンロの持ち込み OK。一部の部屋ではフル・キッチン。 |
| 電気・ガス・水道 | 電気料金と水道料金は月額費用に込み。 ガスは個人の部屋には引いてない。 |
| 電話 | 個人的に引き込む。携帯電話を利用している人が多い。 |
| テレビ | 76ch までが視聴可能。NHK ワールド、NGN (Nippon Golden network) 等の有料チャンネルは、別途契約すれば視聴可能。 |
| 喫煙 | コミュニティの全領域で禁煙。個人のアパートメント内でも喫煙してはいけません。 |
| ペット | ペット飼育 OK。他人に迷惑がかからないかぎり、特別な条件はなし。 |
| 郵便 | エントランスホールに、部屋ごとの郵便受けがある。 もちろん施錠可能。
写真は郵便配達員が郵便を届けているところ。 |
| セキュリティ | 朝8時~夜8時はフロントデスクが対応。それ以外はセキュリティ・ガード(警備員)が対応。 また、スタッフ4名が施設に居住している。 |
| 医療支援 | Assisted Living の Nurse Center に看護師が4名常駐。 |
| 施設外への送迎 | ショッピングセンター等への送迎(定時運行バス)がある。 また、モアナルアにあるカイザー病院(病院データ)への送迎サービスあり。ただし病院の用事が午後3時までに終わる場合。 |
| 来訪者 | 公共エリアの利用、および自分のアパートメントに引き入れて OK。ただし宿泊させる場合は専用の有料アパートメントを利用。この場合は来訪者にも食事が提供される。 |
| PDF 資料 (3.16MB) |
PDF 資料はここをクリック(フライヤー、アクティビティ・スケジュール、食事メニュー、サンドウィッチ・メニュー) |
見学ツアー&体験ステイ
この施設をご自分の目で確かめるためのツアーがあります。
ツアーには短時間で見学できるツアーと、実際に宿泊できる体験ステイの2種類があります。これらの見学ツアー、体験ステイにご関心のある方は、下記をご覧ください。
| 種別 | 短時間見学ツアー | 体験ステイ |
| ツアー内容 | 下記の①+②、もしくは①+②+③を組み合わせた、6名様までのプライベートツアーです。
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最長7日間、実際にステイしていただくものです |
| 料金 | 上記①+②の場合$200 上記①+②+③の場合$250 ※いずれも人数にかかわらず1グループ |
基本料金: $400(1件) 宿泊料金: 最初の1名様: $80+TAX(1日) お二人目から: $10+TAX(1日) ■ただし最初の3泊までは宿泊料金無料! |
| 最少催行人数 | 1名(最大6名様まで) | 1名 |
| 催行日 | 毎日 | ご希望の日程と、お部屋の空き状況を調整のうえ決定いたします。 |
| 運転手 | 日本語が話せる日本人 | 日本語が話せる日本人 |
| その他 諸注意など |
見学の所要時間はおおむね、10:30~14:30の約4時間となります。 施設案内として通訳サービスが含まれておりますので、ご安心いただけます。 上記③のアクティビティは現地へのご案内のみで、お客様自身での自由行動となります。 |
お部屋はゲスト用のアパートメントをお使いいただけますので、ベッドもあります。 体験ステイは最短1泊 ~ 最長6泊となります。 運転手による送迎は初日と最終日のみとなります。 |
| お問い合わせ | まずはメールにてこちらまでお問い合わせください。その際、下記事項をご記入くださればより正確なご返事が可能です。
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