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 2008/5/4
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ハワイのドライバー、マナーの実態
よく言われることに、現地ドライバーのマナーの良さがあります。しかし、これは一概にそうともいえないようです。

以下、背景がグレーの部分は、都内を中心に全国主要都市で職業ドライバーをしている筆者の感想です。

写真はワイキキ名物?「取締り三輪スクーター」。ちょっとでも路上駐車するとスグにすっ飛んできます (2002年8月からは、パトロールカーとしての役目を終え、駐車違反の取締り用としてのみ使われているようです)。

☆ 職業ドライバーから見たハワイの交通事情 ☆

 ハワイのドライバーの大きな特徴は、
「日本のように、損得勘定で運転していない」
ということに尽きると思います。

 「マナーがいい」とはいうものの、車線変更などでウィンカーをつけるドライバーが少ない、という特徴もあります。理由は、つけなくてもほとんど危険がない道路条件&交通量だから。
しかし、さすがにツアーバスなどの大型車や職業ドライバーはキチンとウィンカーをつけます。
 レンタカーでドライブ中など、ウィンカーをつけると、まずほとんどのドライバーは進路をあけてくれます。つめてくるようなのはきっと、ハワイに来ても損得勘定で走ってしまう、悲しいニッポン人観光客でしょう(笑)。

 最高速度(制限速度)を守っているドライバーがほとんどいないのも日本と同じです。
ただし、最高速度を守っているからといって、後ろから煽(あお)ってきたり、

追い越し禁止区間で追い越していくようなドライバーはいません。
もし、そんなのがいたら、これまた観光スケジュールをこなさねばならないニッポン人でしょう。

 混雑時などにおける、ハワイの一般的なドライバーのマナーレベルは、都内ドライバーのちょっと上といったレベルです。
つまり、譲り合いが自然にスムーズに行われています。
中京・関西地区のドライバーにとっては、ちょっとイライラさせられるほどかもしれません。

 厳密には違反となるような走行であっても、
「コイツ、初心者か道を知らない観光客だな」
とでもいうように、進路をあけてくれます。決して
「てめェ、ルール違反だろ。絶対ェ入れてやらねぇぞ」
みたいな、"批判系正義の味方タイプ"はいません。

 まぁ、そもそも道路や街のつくりなどの物理的条件が日本と違いますから、割り込みのようなことが起きにくい、というのも大きな理由だと思います。

 

 

日本車とはちがうドアミラーの見え方

運転席に座って、
「わぁ、左ハンドル!」
と感動した後に、?と感じるのはドアミラーの写像です。

アメリカの規格なのだと思いますが、ドアミラー( Outside Mirror )は平面鏡になっており、なんだか妙な感じがします。
しかし、左ハンドル右側通行と同じで、要は慣れの問題。
なかには、こんなミラーのほうが見やすい、と感じる人もいるかもしれません。

 

日本で運転上手な人ほど事故を起こしやすい?

日本人のレンタカーによる事故の原因で、かなりのパーセンテージを占めるといわれているのが、左側通行してしまうこと。
別の言い方をすれば、道路を逆走行してしまうわけで、違反である以前に、大変危険なわけです。

さてこの逆走行ミス、実は日本で運転が上手といわれている人ほど注意をしなければなりません。

人がクルマの運転をするときのパターンとして、

  • よりロジカル(論理的)な思考で運転するタイプ
  • よりフィーリング(感覚的)思考で運転をするタイプ

に分かれます。
ロジカルに運転する人は、比較的初心者に見受けられ、
フィーリングで運転する人は、普段よく運転している人に多く見受けられます。

フィーリングで運転している人は、たいてい自分なりの
“運転リズム”を無意識のうちに持っていて、とくに苦労する様子もなくスイスイと運転していきます。
ところが、このリズムと感覚がハワイでよみがえった場合、非常に危険な状態になってしまうのです。

典型的なのが、交差点の右左折時。
対向車や、歩行者などの注意ポイントをクリアーし、よし!とばかりに加速しながら曲がった後、左側へ入ってしまいがちなのです。

沖縄県が右側通行から、左側通行に変わったとき、事故を起こしていたドライバーの多くが、路線バスなどのプロドライバーや、運転しなれている人だったことが、これをなにより物語っています。
センターラインは常に自分の左側ということを頭に叩き込んでおきましょう。いくら運転が上手い方でも、ハワイでは初心者になった気持ちで運転してみてはいかがでしょうか。

 

それは通用しない?日本のお作法

 

  1.  いわゆる「サンキュー・ハザード」は不要です。
    というより危険です。周囲のドライバーに、
    「なんかあったか!?」と受け取られます。フツーに軽く手を上げるのがよいでしょう。
    シャカ・サイン(こぶしを作り、親指と小指だけを立てて振る)は、現地で日常生活をしている人たちに対しては、チト調子に乗り過ぎなあいさつかも。

  2.  信号待ち等での「ライト消し」。
    これも意味がないと同時に、危険です。
    幅が広い道路などで、中央分離帯を見極められないドライバーが、ライトを消しているあなたの車に向かって突っ込んでくることがあります。

    また、点灯し忘れての走行はさらに危険。ウィンカーを出さずに車線変更するドライバーが多いため、ライトを消して走っているあなたの存在が見えず、いきなり車線変更されて、大変危険です。

    レンタカーなど、新しいタイプの乗用車は、エンジンをかけただけで、昼間だろうとライトは点灯するようになっています。

  3. クラクションでありがとうはダメです。
    別項でも述べましたが、特に危険が迫っていたりしない限り、クラクションは使うべきではありません。
    相手によっては暴力的トラブルに発展します。

 

道路交通に日米国民の成熟度を見た?

このページの最後に、なんだか「週刊○○」のようなタイトルになってしまいました。少し私見を述べさせてください。

ご存知の方も多いと思いますが、アメリカはけっこうイナカが多く、それはつまり、自動車がなくては生きてゆけないことに関係してきます。自動車は、ほとんど生活の道具であるわけです。

ひるがえって日本のカーライフというのは、自動車そのものが乗る人の経済力や、社会参加度のステータスシンボルとなっており、
「何に乗っているか」で評価したり、されたりします。

経済力が一般的である証拠とも自認できるし、車種によっては
「オレはすごいんだ意識」を満足させる道具ともなりえて、
みんなと同じで良い、みんなより少しよければもっと良い
という日本人の精神構造がよく現れている分野でもあります。

そのためかどうかはわかりませんが、日本ではよく運転テクニックの上手下手が話題になりがちです。
しかし、ハワイも含めてアメリカでは、そんなことを問題にすること自体がマヌケというか、「だから、何なの?」という調子です。

「狭い国土(道路)に大量の自動車」という現実があるかぎり、日本人の自動車文化は変わらないのかもしれませんし、経済活動にしか意識を向けられない国民性に由来しているのかも知れません。

 


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