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| そもそも携帯電話とは何か |
携帯電話が一般の電話と決定的に違うところは、「無線機」であるということです。各携帯電話機が無線で通信している相手は、半径数キロをカバーする基地局と呼ばれるところです。
基地局では、データ変換をして無線と有線電話網*1をつないでいます。携帯電話から自宅や会社の電話、
公衆電話、はたまた外国と通話できるのも、この有線電話網と接続されているからにほかなりません。
以上のように、携帯電話の技術的な話というのは、そのほとんどが「電波をどう使うか」という話になります。つまり、
- 電波に関する法律を守ること
- ほかの携帯電話、通信機器と混信したりしないこと
- 限られた資源の電波を有効に活用すること
が大前提になります。とくに、爆発的なユーザ数の増加によって、電波という資源の有効活用が重要なテーマとなっています。
加えて、ユーザの要求も高度になり、さまざまな技術が盛り込まれ、法律も見直されてきました。
携帯電話の歴史を追いながら、その技術を解説していきます。
| *1 |
ここでは公衆電話網(PSTN: Public
Switched Telephone Network)だけでなく、 ISDN 網(Integrated
Services Digital Network)をも含みます。
なお、ウィルコム(旧DDIポケット)PHS における基地局から先のネットワークはこれまで、データ通信は独自IP網、音声はNTTのISDN網に接続されていました。しかし現在では両方とも独自IP網へ移行し、定額サービスを充実させています。 |
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| なぜ日本の携帯電話がそのまま海外で使えないか |
たとえば、こんなことを考えてみます。
地球の周りに、数個の人工衛星を浮かばせます。世界中の携帯電話は、まったく同じルールでこの人工衛星と無線通信します。
人工衛星はまた、地上の基地局と無線通信しており、その基地局は有線電話網と接続している。
このような仕組みであれば、「世界ケータイ」も実現できそうな気がします。ところが話はそう簡単ではありません。
第1に、通信衛星との往復に時間がかかり、TV ニュースでよく見るような、時間差による「話のぶつかり」が生じます。とても電話とは呼べないほど非現実的なタイムラグです。
第2に、衛星と通信するような無線機能を実現するには、バッテリの問題などから端末が大きくなりがちです。
第3に、多くの人が衛星と無線通信する場合、その大きな送信電力によって周囲に悪影響を及ぼすことも考えられます。
そのほか、コストがかかりすぎて一般人に普及することはほとんど無理ですし、使用する国や地域によって電波に関する法律が違っていることも問題となるでしょう。
その他、政治・経済的な問題もあります。
そんなわけで世界中どこでも、携帯電話といえば、半径数キロをカバーする基地局と無線通信するのが原則となっているのです*2(ご存知の通り
PHS では1つの基地局のカバー範囲は小さく、半径 50〜500m 程度なります)。
逆に言えば、数キロ以内に基地局が存在しなければ、また何らかの理由で電波がさえぎられてしまえば、携帯電話で通話や通信をすることは不可能になります。「圏外」というやつですね。
しかしそうだとしても、日本のケータイがそのままハワイなどで使えないのはなぜでしょうか。
これは各国で、また各社でさまざまな規格の無線方式を採用しているためです。仮に無線方式が同じだったとしても、携帯電話会社(事業者/キャリア)が違えば、
通話・通信できません*3。
| *2 |
人工衛星を利用した世界ケータイのようなものはすでに存在していますが、特殊な業務用途に限られます。
(ACeS/Globalstar/Inmarsat/Iridium/Thuraya) |
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*3 |
無線方式が同じで携帯電話会社が違う場合は、「キャリア間ローミング」という方法で利用できることがあります。携帯電話会社どうしで、お互いのお客さんの携帯電話を取り扱ってあげるという約束をしているからです。A社の電波圏外であっても、B社の電波圏内であれば、その場所で
A社の携帯電話が使えることになります。この場合、通話料金が割高にはなりますが、まったく繋がらないよりははるかに便利です。 |
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*4 |
「通話」と「通信」は技術的にまったく別のものである、という事情もあります。通話は多少雑音が混じったとしても「話せりゃいい」とでもいうようなところがありますが、通信となるとデジタルデータのビット列をキッチリ伝えなければなりません。 |
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| 「世代」とはなにか |
「さぁ、次の世代へ ―― 」
なんて言われると、なんだかアセッてしまう方もいらっしゃるかもしれません*5。
携帯電話も世代が違えば、話がずいぶんと違ってきます。新しい世代のものは、より高機能で質の高いサービスが受けられるからです。旧世代のものより、通話や通信の料金が安くなる場合もあります。
一定の期間が経つと、旧世代は切り捨てられるという宿命があることも重要でしょう。
携帯電話の世界で、「世代」 といった場合、携帯電話端末と基地局間の無線通信方式の違いを指します。
もう少し詳しく言うと、ひとつの基地局がカバーする範囲内で、どうやって多くの携帯電話を使えるようにするか。つまり他の携帯電話と混信させないために、どういう
技術を使っているか、という違いです*6。
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*5 |
筆者は、「さぁ」という言葉と、「ほら」という言葉は嫌いです(笑)。 |
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*6 |
混信させない仕組み(多元接続:Multiple
Access)は、言い換えれば一定範囲の周波数帯域を、どのように効率よく使用するかの技術です。FDMA、TDMA、CDMA などがあります。
よく混同しやすいのが、個々の端末と基地局間の、上り下りを制御する方式です。上り下りを違う周波数で行うのは
FDD 方式、同じ周波数を使って時間的に(その瞬間ごとに)上り下りを切り替えるのが TDD 方式
(Time Division Duplex 時分割複信)です。
現在日本では、FDD 方式のみが採用されており、TDD
方式導入の技術的検討が総務省と各キャリアで始まったばかりです。PHSはTDD方式を使用しています。 |
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| 第1世代 ―――
ラジオのようなしくみのアナログ方式 |
日本での「ケータイ」の始まりは、自動車電話でした。
「エライさん」や「そのスジ」の高級な自動車には、「オレってスゴイんだゼ」とばかりに、電話が取り付けられていました*7。
その後、いよいよ持ち歩ける時代に入ります。
ちょっと昔の日本の映画*8などを見ていると、ショルダーバッグのような携帯電話機を目にすることがあります。あれぁ、ほとんどバッテリを担いで歩いているようなものです。3Kgほどもある電話を担いで歩くことが、「有能なビジネスマン」の象徴のように言われたりしました。
さてこの第1世代の特徴、すなわち他の携帯電話と混信させないための技術は、 「FDMA ( = Frequency Division
Multiple Access) /周波数分割多重」というものでした。
各ユーザの携帯電話と基地局を結ぶ電波は、それぞれ別の周波数を使う仕組みです。つまり、ラジオと同じ仕組みです。
また音声信号をそのまま搬送波に載せていたため、アナログ携帯とも言われます。
日本では、2つの方式が存在していました。
そのひとつは、貿易摩擦問題ともなった日本電信電話公社(現NTTグループ)オリジナルの HiCap方式(NTT 大容量方式)。
もうひとつは、米で開発され当時の IDO
(日本移動通信)などが採用した TACS 方式でした*9。その後
TACS を狭帯域化した N-TACS も現れました*10。
しかし通信が不安定、盗聴されやすい、電波をムダ使いする、高価格などの問題があり、日本では2000年9月にアナログサービスが終了(停波)し
ています。
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*7 |
携帯電話に限らず、モバイル技術の先端を行っているのは、これらの人たちのほかに、工事現場のおっさんたちがいます。筆者もダムやその管理水路、道路工事の現場で働いているとき、
日常的に衛星携帯を使っていました。 |
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*8 |
「マルサの女」では、花村(津川雅彦)率いる国税局査察部が、各地の関連施設に一斉に強制調査に入るため、肩掛け式携帯電話でタイミングを連絡しあっています。 |
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*9 |
古手川祐子おすすめ?「タックス・ミニモ」なんてのがありましたな。 |
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*10 |
米国では AMPS (Advanced Mobile Phone System) という方式を採用。
現在でもアメリカではこの AMPS アナログ方式が生き残っています。
この AMPS を米 Motorola が設計変更した TACS
方式は英国で採用されました。 |
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| 第2世代 ――― 「時分割多重」 と
「デジタル通信」 |
「デジタル800メガヘルツ」
なんて言葉が、いかにも未来的な響きを帯びてきた時代です。
よくわからないけど、「デジタル」なんていうともうそれだけでスゴそうです。携帯電話端末はさらに小型化され、価格も下がっていき、この世代で一気に普及し始めます。
携帯電話を急激に小さくできたのは、日本のとある下町の工場で、液漏れしない超小型バッテリケースの製作に成功したことが大きな要因です(ハイテクを支えているのは常に職人の力ですな。都市生活者を支えているのは田舎の農家の方たちですな)。
第2世代の技術的な特徴は、通信がデジタル化されたことと、混信防止の技術に、「TDMA ( = Time Division Multiple
Access) /時分割多重」という技術を採用した点です。同じ周波数をみんなで交替で使うという原理で、欧米の GSM や IS-136
も TDMA を採用しています。
なかでも NTT ドコモと J フォン(現 SoftBank Mobile)が採用して普及したのは PDC (Personal Digital Cellular)という方式です*11。
PDC 方式は技術的に優れてはいたものの、ヨーロッパで徹底的にユーザの利便性を考えた
GSM 方式が世界へ波及していったため、世界的にはマイナーな規格となっていたのです。
この世代の携帯電話機が海外で利用できない根本原因はここにあ
ったのです*12。
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*11 |
PDC という方式はもともと NTT
が開発した日本オリジナル方式で、ARIB(電波産業会)が1993年に国内の統一規格として規定したものです。
基本的には日本でしか使われていません。 |
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*12 |
KDDI/沖縄セルラー電話(auグループ/ツーカー・グループ)、SoftBank Mobile、も PDC
方式を採用しています。 |
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*13 |
PHS もこの第2世代にあてはまります。 |
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*14 |
GSM( = Global System for Mobile Communications) 方式
ヨーロッパやアジアを含む世界195ヶ国・地域、400以上の移動通信事業者に採用され、事実上デジタル携帯電話の世界標準。2003年の GSM 加入者数は世界で10億人を超え、米大陸の携帯電話ユーザの90%が GSM 方式を使ってい
ます。なお米国には IS-136 や IS-95 という規格があり、IS-95 を使った無線通信システムの総称がいわゆる cdmaOne
です。 |
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| 第2.5世代 ――― インフラを流用した
CDMA 方式 |
上着を振り乱して走る織田裕二の TVCM で購入を決めた方もいると思われるのが、この時代の cdmaOne というヤツです。
第2世代の「デジタルケータイ」に比べ、音がよい、ビル内でもつながりやすい、パソコンから FAX
送信するときのモデムとして利用する場合など、データ通信性能も向上した、という特長があります。
技術的には第2世代携帯電話を一歩進めたもので、インフラは第2世代、無線多重方式は第3世代の CDMA です。
そんなわけで2.5世代
と位置づけられます。
これら第2世代と第3世代の間には、GPRS、EDGE、CDMA2000
1x などのデータ通信方式があります*15。
多重化方式は 「CDMA ( = Code Division Multiple Access) /符号分割多重」。各携帯電話端末の通信を PN(疑似雑音)符号で分割し、混信を防
いでいます。
カンタンにいえば、データの塊ごとに識別符号をつけ、携帯電話端末がこの符号を読み取って、自分宛てのデータだけを選別・取得するという仕組みです。
KDDI(au) の cdmaOne が好例で、第2世代の PDC にくらべて音質がよく、パケット通信では
128kbps (従来は 9.6kbps)で通信が可能です。cdmaOne は世界各国で導入されており、国際ローミングを実現しやすいというメリットもあります。au
では「グローバル
パスポート」という名で、国際ローミングサービスを行っています。
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*15 |
cdmaOne は第3世代に入って cdma2000 に進化します。なお、ドコモや vodafone が採用している CDMA 方式は、cdmaOne/2000とは別の「W-CDMA」という規格
です。W-CDMA は GSM ネットワークにおけるパケット通信技術である GPRS
を進化させたものなので、北米などを中心に世界の多くの地域の W-CDMA エリアで国際ローミングが実現しやすいという特長があります。 |
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*16 |
GPRS (General Packet Radio Service)は、GSM
ネットワーク上の高速パケット通信サービスで、最大115.2kbps。
GPRS をさらに発展させたEDGE (Enhanced Data Rates for GSM
Evolution)では最大 384kbps。 |
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| 第3世代 ―――
国際ルールを決めようとして5方式が共存 |
さて、ようやく第3世代のお話です。
振り返ってみると携帯電話の歴史は、
- ユーザの爆発的増加
- データ通信サービスの向上
- 国際間での規格統一
という問題に対処してきた歴史でもあるといえます。
コミュニケーションがますますグローバル化する今日(なんか、シロウトを煙に巻く IT
企業のプレゼンみたいでヤなフレーズだ)、この3つの問題は避けて通れません。
なかでも国際規格統一の問題にチャレンジしているのが、第3世代ということになります。しかし第3世代といっても、じつは5つの新規格があるのです*17。
世界統一規格とは、「IMT-2000 (International Mobile Telecommunication
2000)*18」とよばれるもので、ITU 勧告というかたちで携帯電話端末と基地局との間の無線規格が決められました。
これはひとことで言えば「ゆるい規格」で、細かな部分までは規定していません。そのため、具体的な技術レベルで5つの規格が IMT-2000
として採用されました。
- 2GHz帯の周波数を使うこと
- ISDN 加入電話と同等かそれ以上の音質であること
- データ転送レートは、静止時2Mbps、歩行時384kbps、高速移動中144kbps、衛星通信時9.6kbps
を確保できること
- 国際ローミングが可能であること
この結果採用された5種類の規格は下表の通りです。
| 規格名 |
MA
*19 |
Duplex
*20 |
いわゆる |
特徴 |
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DS-CDMA |
CDMA |
FDD |
W-CDMA |
NTT ドコモやボーダフォンが採用している方式。 |
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MC-CDMA |
CDMA2000 |
au が採用している方式。 |
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CDMA-TDD |
TDD |
TD-CDMA |
いわゆる TD-CDMA。日本でモバイル ADSL の期待が集まっている |
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TD-SCDMA |
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TD-SCDMA(MC) |
|
TDMA Single-Carrier(拡張D-AMPS) |
TDMA |
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UWC-136 |
 |
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FDMA/TDMA(DECT) |
|
DECT |
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*17 |
規格統一は大変重要ですが、何でもかんでも統一すればよい、ということにはならないと筆者は思っています。
第一に、各国の地理的条件などによって電波規格を合わせられなかったり、たとえ通話通信品質は低くとも、低価格で早期に国民に普及させねばならないという事情を抱える国(中国など)もあるからです。
第二に、規格統一が極端に進んだ場合、技術革新が生まれにくくなると思うからです。自由競争の経済原則と同じで、統一を目指しながらも絶対化や独占化に注意し、常に程よい競争状態を保っておくことは、結局お互いのメリットにつながるのではないかと思うのです。 |
|
*18 |
どうでもいいような気がしますが、IMT-2000
の「2000」という数字は、西暦2000年という意味と、2GHz という意味から来てるんだそうです。 |
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*19 |
MA = Multiple Access 。
他の携帯電話と混信させないための技術で区分しています。 |
|
*20 |
Duplex = 複信
携帯電話端末と基地局間の、上り下りを区別する技術で区分しています。FDD (Frequency
Division Duplex)
では、端末から基地局への「上り(アップリンク)」、基地局から端末への「下り(ダウンリンク)」を、二つのちがう周波数で行います。いっぽう TDD
(Time Division Duplex)
では、一つの周波数だけを使い、これを時間的に細かく切った「スロット」単位で上り下りを使い分けます。スロットの数の割り当てを変えれば、ADSL
のように、上りを細く、下りを太くすることも可能です。ピンポン伝送とも呼ばれ、PHS や ISDN
通信がこの方式を採用しています。 |
|
*21 |
ボーダフォン(旧Jフォン)では、2003年11月に W-CDMA 方式と GSM(900/1800/1900MHz) 方式の両方に対応する「V801SA」を発売(1/2)。 |
●欧州
ETSI が定める欧州第3世代移動通信システム。 UMTS
(Universal Mobile Telecommunications System)など。
ETSI (European Telecommunications Standards Institute)は、欧州の電気通信規格標準化団体。1988
年に設立された。
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| 第3.5世代 ――― いろいろな技術と規格 |
第3世代は規格統一が大きな柱だったのですが、よく見てみると、一般利用者が期待するような統一ではないことがよくわかります。
ただ統一できたとしても、技術の進化のスピードを考えると、いったい「規格」とは何なのかという気にもなってしまいます。
さて、第3世代でいろいろ出てくるものをちょっと整理してみます。
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「CDMA200 1X EV-DO」 と「CDMA200 1X EV-DV」 |
| 現在 KDDI 系携帯電話の au では、第3世代携帯電話の広告で 「CDMA 2000
1X WIN(うぃん)」という言葉を使っています。しかしこれは、サービス名・商品名です。
使っている技術は、CDMA2000 1xEV-DO と呼ばれるもので、最後の 「DO」 がミソ。CDMA
2000 の拡張技術で Data Only の略からこのように呼ばれます(CDMA 2000
1xEvolution for Data Only)。
先述のように、通話と通信は技術的にまったく別物である(トラフィック特性が違う)ため、両方同時に効率化することは困難です。そこでデータ通信のみに特化した規格を開発したというわけです。理論的には下り
2.4Mbps ですが、実効値は 600〜800kbps
といったところだそうです。つまりこのテの携帯電話は、通話のときは従来の技術で、通信のときは 1x EV-DO
で、というふうに二つの技術を使い分けているわけです。
いっぽうの、1x EV-DV は Data and Voice
の略。音声とデータを一緒に送る技術です。もちろんこれも CDMA 2000 の拡張技術です。
なお、au
ではパケット通信の定額制を強調していますが、これはあくまで携帯電話端末での通信のみに適用されるもので、パソコンを接続して使う場合はこれまでどおり従量制です。
追随するドコモの定額制でも同じです。
■ KDDI
の CDMA 1x WIN に関する情報
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「HSDPA」 とはなにか |
日本での第3世代ケータイの規格は、W-CDMA と CDMA 2000 です。CDMA 2000
陣営の高速データ通信技術が「 CDMA 2000 1xEV-DO 」なら、W-CDMA 陣営は「 HSDPA
」で対抗するということです。
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第3世代ケータイの規格 |
高速データ通信技術 |
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CDMA 2000 陣営(au) |
CDMA 2000 1x EV-DO |
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W-CDMA 陣営(ドコモ、vodafone) |
HSDPA |
High Speed Downlink Packet Access の略ですが、まぁ CDMA
2000 1x EV-DO と似たようなものです。
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| 「TD - CDMA」
とはなにか |
いよいよ、というかようやく「モバイル ADSL」に近づいてきました。
自宅や会社の快適な ADSL
環境、これが外へ持ち出せたなら、とはモバイラーなら誰でも一度は考えることです。
そんな願いをかなえてくれそうな有望な技術が TD-CDMA です。
CDMA はここまで読んでこられておわかりの通り、他の携帯電話と混信させない最新の技術です。
そして TDD は
携帯電話から基地局への上り、基地局から携帯電話への下りを、同一周波数で時間的に分割する技術です
ADSL
の根本的な意味は、「上りをちょいと犠牲にして、下りを太くする」というしくみです。ところが現在の日本の携帯電話では、上り下りの区別を、FDD
という二つのちがう周波数で区別しているため、「上りを細くして、そのぶん下りを太く」という制御ができないわけです。
ところが TDD
方式にすれば、同じ周波数のなかの時間的配分を変化させる、つまり「上りを細く、下りを太く」できるのです。この原理を応用した技術はこれまたいくつかあるのですが、どれが実用化されるのか、まだまだわかりません。
TD-CDMA 方式以外では、その応用技術である TD-SCDMA(MC)
という方式も注目されています。この技術の実体は、米Navini Network の MCSB
(=Multi-Carrier Synchronous Beamforming )なのですが、この
TD-SCDMA(MC) という規格は、IMT-2000
において承認されていない規格であるため、国際的に確保されている周波数帯を利用できない可能性があります。 |
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