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 2008/8/10
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 いつものケータイをハワイでも使える?

ふだん日本で使っている自分のケータイをハワイでも使えたらとても便利なことは言うまでもありません。
ここでは、この点についての日本国内各キャリア(通信事業者)の現状を述べたいと思います。

 

 日本とまったく同じように使えるか

まず、「日本とまったく同じように使えるか」といわれれば、
答えは「ノー」ということになります。それはなぜか。

ケータイとは、電話機であると同時に無線機であるということが特徴です。自分が手にしているケータイと、基地局とを結ぶ無線規格がきちんと合っていないと通信・通話することは不可能なのです。
この無線規格が日本とハワイで違うため、「日本とまったく同じように」は使えないのです。

たしかに、「第三世代携帯電話(3G)」といって、各国の企業が新しい規格で統一しようという流れはありましたが、私たち利用者側がイメージするような統一 とは、ちょっと話が違う状況になっているのです。


携帯電話の技術的な知識を知りたい方。

 

 各キャリア別の「使い勝手」

それでは、国内主要キャリア別に「ハワイでケータイ」の対応状況を見ていきます。まずは大づかみに表にしてみました。

  NTT
DoCoMo
au SoftBank
Mobile
いつものケータイ
ハワイへ持参して利用できる?
ハワイにいながら、
いつもの番号で着信できる?
ハワイから、いつもの方法で
かけられる?
ハワイから、自宅や会社に
インターネットメールできる?
×(○) × △(○)
ハワイでケータイ向けウェブサイトを閲覧できる? ×(○) × △(○)

ざっとみただけで、「使える」と言い切ってしまう には少々疑問が残ります。「通話」そのものは問題ないのですが、インターネットアクセスとなるとまだまだ先の話、ましてメガピクセル級の写真が撮れても、 そのまま携帯電話からインターネット経由で送信するためには、第 4世代を待つことになるのでしょう(パソコンをいっしょに持って歩く、というなら話は別ですが...)。

また、結局は電波の規格が違うため、いつものケータイをハワイへ持参して利用できるケースは、特定の機種を除いて不可能です。
「特定の機種」とは、日本とハワイの両方の電波方式の回路を組み込んだモデルを意味します。

ハワイでいつもの電話帳データ(日本の電話番号)を参照し、スグに発信できるかというとこれもダメ。ドコモと SoftBank Mobile では 特定のボタンを長押しするなどして「+」記号を表示させ、以降は日本の国番号「81」をプッシュしていく手順となります (機種によっては自動制御されるものもあります)。
au の場合は機種によって違いますが、どのエリア(国)にいるかを設定すれば、多少手数が減ります。


SoftBank Mobile の Yahoo!ケータイ(旧 VGS=(Vodafone Global Standard)端末や NTTドコモの FOMA では、海外と日本の間であっても、SMS(Short Message Service)というしくみで、短い文章のメールをやり取りできる。SMS は相手の携帯電話番号宛にメッセージを送信するものだが、SoftBank Mobile VGS 端末、FOMA 端末に限られ、日本語が使えない場合もある。

 

 NTT DoCoMo の対応状況

NTT DoCoMo は、2004年12月25日に発売した、NEC 社製 N900iG を皮切りに、2008年3月現在で合計14種類の通話端末と1種類のデータ通信カード( 3G+GSM 規格を発売しています。 なお N900iG は、レンタル用としては存在していますが、販売はしていないようです。

これら以外の機種では基本的には、「いつものケータイ」をハワイへ持参して通話・通信することはできません。FOMA シリーズのうち、W-CDMA 方式のみに対応し、GSM 方式に対応していない端末では、ハワイでは使えない、と言いきってよいでしょう(詳細後述)。
このような機種を持っている人の場合、ハワイの電波規格にあったケータイ 電話機をレンタルするという格好になります。

日本国内で FOMA 端末を利用しているのであれば、FOMA カードを抜き取り、レンタルした N900iG に 挿すだけでハワイでの利用が可能。契約者情報やアドレス帳の情報も使える(FOMA カードに記録している情報のみ)。カードの抜き差し時は誤消去などを防ぐため、取扱説明書をよく読 もう。



W-CDMA/GSMトライバンド/GPRS 対応
それでは、レンタルする場合に使用することになる「N900iG」についてザッと触れておきましょう。特徴としては、 海外で
  1. i モードサイトが閲覧できる
  2. i モードメールが利用できる
  3. 対応地域内の対応機種との間で
    テレビ電話が可能
  4. 対応地域内の対応機種との間で
    SMS が可能

というところです。当然、通話は可能ですし、いつもの番号で着信が可能です。
左写真をクリックすると、NEC の製品サイトを表示します。


「i モード」とは、要するにドコモが提供しているインターネット接続サービスのことであり、SoftBank Mobile の「Yahoo!ケータイ」 や、au の「EZWeb」 とおなじことです。
i モードサイトのうち海外用に特別に作成されたサイト(日本語)を i メニューから選択し、現地情報を仕入れることが可能です。もちろん、ふだん日本で見ている i モードサイトも閲覧可能です(ただしコンテンツ提供者の意向で海外からは参照できないサイトもあります)。

「i モードメール」もインターネットメールとほぼ同義ですが、いつものメールアドレス「xxxxx@docomo.ne.jp」で送受信することが可能です。

SMS は、メールアドレスではなく電話番号へ宛てて送信する短いメールです。日本にある FOMA 端末や、SMS が可能な他国の端末と送受信が可能です。

実際に購入される場合は、制限事項やローミング中の料金体系等について、できればドコモショップ(直営店)でよくご確認のうえお求めください。

NTT DoCoMo 国際ローミング情報
製造元 NEC のサイト
IT media Mobile のレポート記事


さて、上記に含まれない第2世代の「mova」や、第3世代の「FOMA」でも国際ローミングを想定していない機種の場合はどうなるでしょうか。mova の場合、電波の規格が日本独自方式であるため話としては簡単です。ハワイで使えるケータイをレンタルするだけです。

FOMA の場合は電話機の中の UIM カード* を現地用ケータイに挿し込んで使う、という かたちをとります。

UIM カードには、通信キャリア(この場合はドコモ)と利用者との契約情報、一定数の電話帳データなどが入っており、このカードを他のケータイに差し込むことにより、別のケータイを自分のケータイとして利用できるようになります。

ご利用の流れ (NTT ドコモ)
ドコモの携帯を使っていない方 (ドコモ・センツウ)


*

UIM カード( User Identify Module カード) または、
U-SIM カード(User/Universal Subscriber Identify Module)
携帯電話会社と加入者の、契約情報(電話番号など)が記憶された、切手大より小さい IC カード。携帯電話機に挿し込んで利用する。もともと第2世代の GSM 方式で行われていたしくみ。GSM では SIM カードと呼ばれているが、第3世代では、この SIM を機能拡張した UIM カードが使われる。SIM とちがい、アドレス帳データやクレジット決済情報を記録しておくことができ、さらにデータは暗号化して保存できる。 つまり、単なるフラッシュメモリではなく、CPU、メモリ、OS が内蔵されている。

このような方式は、回線契約と電話機購入が必ずしも一体でないことを意味する(日本では一体となった販売しか行われていない)。
この方式であれば、たとえばカード(回線契約情報)を挿し替えて自由に多くのメーカの端末を選択できる。また逆に、自国内用と渡航先用の複数のカード (回線契約情報)を挿し替えて渡航すれば、他の国へ行ってもいつもの使い慣れた電話機を利用でき、海外ローミングの割高な通話料を支払わずに済むことも考えられる。

NTTドコモでは「FOMAカード」と呼び、SoftBank Mobile では「USIMカード」と呼んでいる。au でも少し遅れはしたが、このカードシステムを使ったものが現れてきている。

なお、特定の携帯電話会社の電話機にしか利用できないようにしたシステムもある。そのかわり電話機と SIM のセット価格で安い。これを SIM ロックという。たとえば SoftBank Mobile の U-SIM カードは、SoftBank Mobile でしか利用できない。

 

 au の対応状況

au では国際ローミングサービスを、2008年3月15日から大きく変更しました。ハワイ旅行のシーンで考えると、現地の標準的な電波方式である GSM 方式に対応する端末の販売を始めたということです。

これまでは au が販売するグローバルパスポート対応機種を持参し、現地用に設定変更して利用していました。もちろん この従来方式が使えなくなったわけではありません。原理的には、ハワイにいるときに CDMA2000 1x 網を使うか GSM 網を使うかの違いです。ハワイの前後に他の国や地域にも渡航する場合、とくに CDMA 網のないヨーロッパやシンガポールを回るような場合には、GSM 対応機種が便利でしょう。

つまり、いま持っているケータイがグローバルパスポート対応でない場合は、対応機種に変更して現地の CDMA 網で接続するという従来の方法のほかに、au 最新のデュアルモードケータイ(CDMA + GSM)「W62S」を購入し、現地では GSM 網で接続するという二つの方法があるわけです。 どちらの場合も1台のケータイを日本とハワイで利用するという形になります。
(→ W62S のレポート記事

なお、au IC カードを挿入して利用している機種の場合、その IC カードを GSM 機に挿し換えて利用することが可能ですので、GSM 機をレンタルしたり、人によっては購入してしまうのも手です。 この方法は、1枚の au IC カードを2台のケータイに挿し換えて利用する形になります。ただし海外用 GSM 端末に挿入した場合は、音声サービスのみで、メール等のデータ通信はサポートされません。

以前、「グローバル・エキスパート」と呼んでいたものは、au IC カードを GSM 端末に挿入して利用するもので、通話しかできませんでした。最新機種の W62S であれば、メールや Web の利用も可能となります。

 

 SoftBank Mobile の対応状況

ソフトバンクモバイルの国際ローミングサービスは、当初「VGS (Vodafone Global Standard)」と企業買収時の名称をそのまま使っていましたが、「世界対応ケータイ」と呼ぶようになりました。
ハワイにおける国際ローミング提携業者は、T-Mobile USA (TMO US)  と、AT&T となっています。

日本でふだん使っているケータイを海外へ持参して利用したい場合、「SoftBank 3G」と呼ばれる種類の端末を選ぶことと、世界対応ケータイのサービスに加入することが必要です。ただし、「SoftBank 3G」端末でも、一部対応していないものもあります。

 

 参考リンク


・ GSM WORLD
・ GSM Coverage Maps and Roaming Information

 

 アメリカの携帯電話会社

2005年12月現在、アメリカの携帯電話業界の各社勢力は以下の通りです。

■アメリカの携帯電話会社
以前の2位と3位は2004年に経営統合して第1位になり 、4位と6位も2005年に対等合併し第3位となりました。通信方式で見るとVerizonとSprintは北米で一般的なCDMA方式、CingularとT-Mobileは欧州で一般的なGSM方式を採用しています
順位 キャリア 加入
者数
2G/3G方式 関連 ・出資会社
1 Cingular Wireless   GSM
W-CDMA
2004年、Cingular Wireless と AT&T Wireless が合併して誕生。2005年12月にはHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)による高速データ通信を行える 3Gネットワークサービス「Cingular BroadbandConnect」を発表
2 Verizon Wireless 3750
万人
cdmaOne
CDMA2000
2000年設立
Verizon Communications*1
英 Vodafone(45%)
3 Sprint Nextel 3500
万人
cdmaOne
(1.9GHz/CDMA方式)
CDMA EV-DO
もともとモバイルデータサービスに強かった Sprint と、ユニークな iDEN(PTT)方式で人気が高かった Nextel が対等合併。Sprint が導入を進めている次世代 CDMA EV-DOへ、Nextel の現行のサービスを吸収していく
4 T-Mobile USA 1300
万人
GSM T-Mobile International(子)
独 Deutsche Telekom(親)

ちなみに2004年2月下旬、アメリカの携帯電話業界の各社勢力は以下の通りでした。

順位 キャリア 加入
者数
2G/3G方式 関連 ・出資会社
1 Verizon Wireless 3750
万人
cdmaOne
CDMA2000
2000年設立
Verizon Communications*1
英 Vodafone(45%)
2 Cingular Wireless 2400
万人
GSM 2000年設立
SBC Communications(60%)
BellSouth(40%)
3 AT&T Wireless 2200
万人
GSM
W-CDMA
2001年親会社AT&Tから独立
NTT DoCoMo(16%、売却予定)
4 Sprint PCS 1590
万人
cdmaOne
(1.9GHz/CDMA方式)
CDMA EV-DO
米 Sprint(米第3位長距離通信事業者)
5 T-Mobile USA 1300
万人
GSM T-Mobile International(子)
独 Deutsche Telekom(親)
6 Nextel Communications 1230
万人
800MHz/iDEN方式 *2 米キャリア中、最高の ARPU (Average Revenue Per User:利用者あたり売上) を誇る

*1 Verizon Wireless
Verizon Communications の前身は Bell Atlantic 社。その子会社の携帯電話会社と、AirTouch Communications (Vodafone が1999年に買収) が合併、2000年に Verizon Wireless ができた。Vodafone が資本参加しているが GSM 方式ではなく cdmaOne 方式。このためか第三世代通信方式は、Vodafone が進めている W-CDMA ではなく CDMA2000 を採用している。

*2 iDEN
米Motorola 開発の「iDEN ( integrated digital enhanced network )方式をサービス。iDEN は主としてビジネスユーザーを対象にしており、企業ユーザが90%を占める。端末は無線通信サービス、デジタル携帯電話、ショート・メッセージ・サービス(ページャー)、無線DATA/FAX 通信の4機能を持ち、最大100人の相手と同時にコミュニケーションを取ることが可能。 トランシーバ機能もあり、もともと工事現場などで人気が高かった。日本でも導入しようとする試みがあったが、うまくいかなかったiDEN 関連サイト)。

 


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